緑内障とはどんな病気ですか。

「緑内障」とは、本来眼圧が高くなることによって、視神経が障害され、視野(見える範囲)狭くなったり、部分的に見えなくなったりする病気です。ただし眼圧が正常範囲内の人でも、緑内障が起こることがあって、これは「正常眼圧緑内障」と呼ばれています。
緑内障は静かに発症し、気づかれず治療されないと視野を少しずつ狭くなり、失明に至ります

緑内障になりやすい
  • ①60歳以上。そうでな人に比べて6倍高い
  • ②家族歴。直系家族(父母、祖父母)緑内障である場合、リスクを4~9倍高める
  • ③ステロイド使用者。喘息をコントロールするために14~35回のステロイド吸入器を必要とする成人の場合、高眼圧症および開放隅角緑内障の発生率が40%増加するとの報告がある
  • ④目の傷害。ボールなどが当たるといった以前の目の負傷は外傷性緑内障を引き起こす可能性があり、傷害の直後だけでなく数年後にも起こり得る
  • ⑤強度近視
  • ⑥2型糖尿病⑦レーシックなどの屈折手術。角膜が薄くなると、眼球内圧が実際より低く測定されることがあり、緑内障が見逃されるリスクが高まる。
  • ⑦高血圧者
     

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緑内障かなと思われる症状

 

<急性緑内障の症状チェック項目

  • 眼に激し痛みを感じる
  • 嘔吐や吐気、めまいがする
  • 急激な頭痛に襲われる
  • 目のかすみが急に現われる
  • みるみるうちに眼が充血する

<慢性緑内障の症状チェック項目

  • 右目と左目、それぞれ片方ずつモノを観た時、見え方に差がある
  • 何となく、視野が塞がれている、欠けているような気がする
  • 以前よりも視力が落ちた
  • 眼を使ったわけでもないのに「疲れ目」になる
  • 信号や電球などの光を観た時、暈(かさ)がかかっている
  • 瞼の上から指で眼球を触ると、硬い気がする
  • 近い親族に緑内障を患っている人がいる
  • 高眼圧の症状がある
緑内障の治療

緑内障が進行して視野が欠けるといかな手段によっても視野は元に戻りません。
緑内障の治療は病気の進行をくい止めるため、眼圧を低くコントロールすることが最も有効とされています。 治療法としては薬物療法、レーザー治療や手術が一般的です。ただし、レーザー治療や手術を受けて眼圧が下降しても、その効果が半永久的に維持されるとは限らず、複数回の手術が必要になる場合もあります。

1. 薬物療法

眼圧を下げる点眼薬には房水の産生を押さえるものと、房水の流出を促すものがあります。 場合によっては2~3種類の点眼薬を併用することもあります。点眼薬では効果が不十分な場合は、内服薬を用いる場合もあります。 また、緑内障は眼圧以外にも血流障害が悪化要因になることが知られており、血流改善を促す薬を使用することもあります。また緑内障で機能が低下した視神経網膜に対し、ビタミンB12製剤やサプリメントなどが処方されることもあります。

2. レーザー手術

一つは急性緑内障発作を起こした場合や、発作を起こす可能性の高い眼にレーザー光線で虹彩の根部に小さな穴を開けて、 新たに房水の通り道を作る方法です。も一つは房水の出口である線維柱帯にレーザー光線を照射して房水が外に流れ出る抵抗を減少させて眼圧を下げる方法です。いずれも短時間で終了し、手術前後の日常生活の制限もほとんどありません。

  • レーザー虹彩切開術(LI)
  • 選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)

3.    観血手術

薬物療法やレーザー治療を行っているにもかかわらず、眼圧が下がらなかったり、視野が狭くなっていったりする場合には観血手術をおこないます。 大きくわけて房水の通り道を通りやすくする流出路再建術と、房水を球結膜下に逃がす濾過手術、チューブから眼球周囲の深部に設置するプレートへ逃がすチューブシャント手術があります。緑内障手術の術式はたくさんありますが、病状に合わせて慎重に術式を選択します。

  • 流出路再建術(トラベクトーム)
  • 濾過手術(トラベクレクトミー&インプラント手術)
  • チューブシャント手術
緑内障の予後

緑内障には、視神経の損傷や視野の欠損などの症状がありますが、予後について言いますと、命に係わ重篤な状態にはなりません。

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しかしながら、失われてしまった視野や視力、視神経の機能を回復させることは難しくもあり、少数の割合ではありますが失明にいたる例もあります。
緑内障は、発症してしまうと一生つき合っていく必要のある病気といえます。
ゆっくりと進行していきますので、ご自分の病状を常に把握しながら、なるべく悪化させないよう治療を怠らないことが肝心です。
完治しない上に失明する可能性がある病気」と言わ恐ろしい気がしますが、治療方法や効果の期待できる点眼薬など、次々に新しいもの開発されています。
緑内障をとりまく状況も、時代が進むにつれ変化しています。最新の医療事情を知ることは、緑内障の良好な予後を過ごすためにも有益なことです。

日本国際眼科病院での緑内障の治療

専門家チーム

日本国際眼科病院の医師チームは、国内外で訓練を受けており、緑内障治療において長年の研究と実践力を持っています。
ベトナムの緑内障治療の分野でトップを争う医学博士の一人としてTuan医師は 25年以上の経験を持ち、臨床で診療を行いながらハノイ医科大学での講師としての幅広い専門知識、ベトナムの眼科分野への重要な貢献しております。ベトナム眼科学協会の実行委員会の常任委員、ベトナム緑内障学会の会長とフランス眼科学会のメンバーとして務めています。

最新の医療機器

  • 接触性眼圧測定非接触性眼圧測定
  • Humphrey Field Analyzer 3視野検査機器
  • カルツァイスの再診の光干渉断層計 CIRRUS® 6000

手術に高品質の医療資材、および消耗品の使用

日本の病院で使用されている資材と同様の品質のものを使用しております。

日本標準の治療計画

緑内障は短期で治療を終えることができる疾患ではありません。当院では日本の電子カルテを導入しており、医師は患者様の経過を簡単に確認することができ、病状に応じて治療計画を変更することができます。また、外国の方に対し完全予約制をとっており、通訳者のサポートにて診療を受けられます。定期検診の予約さえあればその前日に知らせのメッセージが送られますので患者様は検診を忘れず安心して治療を受けられます。