眼内注射
眼内注射とは
眼内注射とは眼疾患の治療のために目の中に薬を注射する方法で前房内注射と硝子体注射があります。眼内注射のメカニズムは、眼球内の薬物の眼内濃度を最大に達成し、全身への影響を最小限に抑えます。日本国際眼科病院では、網膜疾患を治療するために眼内注射という方法が使用されます。
眼内注射に使用されている薬剤は次のとおりです。
  • 抗生物質
  • 抗炎症剤
  • 抗血管新生薬

Mô phỏng tiêm nội nhãn

適用疾患と禁忌
 

1. ≪適用疾患

眼内注射は以下の疾患に適用されます。

  • 加齢黄斑変性症
  • 黄斑浮腫を伴う糖尿病網膜症
  • 糖尿病性黄斑浮腫
  • 網膜静脈閉塞症
  • 脈絡膜新生血管を伴う病的近視
  • 増殖糖尿病網膜症
  • 緑内障疾患
  • 脈絡膜ポリープ
  • 加齢性黄斑変性症
  • 前眼部の炎症、眼内炎、ウイルス性脈絡網膜炎
  • 医師の判断によって指示された特別な病気

2. ≪禁忌

  • 塞栓症、脳卒中、高血圧の病歴のある
  • 眼に急性感染症を患っています(眼内炎を治療するために抗生剤を眼内注射する場合を除く)
  • 薬の成分に対するアレルギーの病歴のある患者
  • 妊娠中または授乳中の女性
  • 眼内注射の種類に応じて、特定の禁忌があります
    •  抗炎症薬の場合:眼圧がコントロールされていな緑内障の患者には禁忌で
    •  抗血管新生薬の場合:心血管疾患の病歴のある患者には禁忌です。
眼内注射のメリットデメリット
ア)メリッ
  • この治療方法は、特に疾患の初期に非常に積極的な結果を示します。
  • VEGFの硝子体注射は、硝子体出血や硝子体混濁、角膜の瘢痕、白内障で透明な視野を確保できず、レーザー治療が困難な場合にも簡単に実行できます。
  • 患者様は処置を受けても日帰りができます

イ)デメリッ

  • 眼内注射では、治療を効果的に行うために、患者は通常、複数回の注射を繰り返す必要があります。
  • まれではありますが、眼内注射では眼圧上昇、白内障進行、血圧上昇、脳梗塞などの合併症が発生する可能性があります

眼内注射の手順(注射日)

①    目の中と目の周りの皮膚の消毒を行います。
②    点眼液による消毒と麻酔を行います。
③    開眼器を使って瞼を固定する。
④    白目の部分から針を刺し、前房または硝子体内に薬を直接注射します。
⑤     注射後は、しばらく(約15分)安静にして頂きます。
⑥     異常が無いことを確認できたらお帰りいただけます。

注射の時間はわずか1分ですが処置前後の準備と経過観察も入れると30分くらい時間がかかります。
眼内注射の予後

 眼内注射後に以下のような症状が出る可能性があります。

よくある症状

  • 鈍痛:1時間後に解消されます。
  • 一時的に目がかすむ。この状態は徐々に改善されます。
  • 結膜下出血: 2〜3週間で改善します。
  • 気泡が見える。3〜5日後に消えます

注意すべき症状

次のいずれかの症状が発生した場合、すぐに病院に連絡してください。

  • 痛みが1〜2時間経っても消えない。
  • 霞が継続している場合。
  • まぶしく、光を直視できない。
  • 飛蚊症が強くなる
  • 目の充血とヤニが多い。

注意事項       

ア)処置前の注意

  • 化粧、マニキュアは、顔色などが分かりにくくなりますので、しないように願いします。
  •  散瞳剤の影響や注射後の霞があり、ご自身で運転しないで下さい。
  •  食事内容は普段通りで構いません。来院前に軽く済ませておいてください。
  •  コンタクレンズ使用の方は処置の3日前から装着を避けてください。
  •  眼内注射時は病衣に着替えていただきます。
  •  それまでに処方された薬は継続してください。

イ)処置後の注意点

眼内注射は、注射後の注意点を守ってさえいれば比較的自由に日常生活をすることができます。しかし、眼内への処置である以上、感染症の危険は非常に低いですが、白内障手術や硝子体手術と同程度の確率で生じます(約2000分の1程度)。

注射前後に説明をしますので順守して下さるようお願いいたします。

Ø  入浴

注射当日は首から下の入浴は可能です。

Ø  洗髪洗眼

注射当日は、直接目に水が入るような洗髪洗眼は控えください。翌日からは可能です。

Ø  お化粧

アイシャドウアイラインマスカラ等の目の周りの化粧は感染の誘引となりますので2~3日は控えください。

処置翌日から、眼の周りはさけ、ファンデーション眉の化粧は可能です。

Ø  TV・読書

注射当日から可能ですが、目が疲れない程度にしてください。

Ø  飲酒

注射当日はアルコールを控えください。

Ø  仕事

デスクワークなどの仕事は手術翌日から問題はありません。目に力が入るような力仕事や作業などは控えください。

Ø  運動

ウォーキングは翌日から可能です。ジム、トレ、プール、ゴルフ、テニス、ヨガは注射後2~3日の間は控えください。

よくある質問

1. Q「目に注射」と聞くと、一般の方にとっては「とんでもな痛そう。」と感じ

るに違いないのですが、注射の実際、特に痛みについて教えてください。

A 注射の前に何回も点眼麻酔をしますので、麻酔が効いている状態では目をわずかに押される感覚くらいで、痛みを訴えられることは滅多にありません。

2. Q どのくらい回復しますか?

A 患者様は注射後に多少に不快感を感じるかもしれませんが、通常、数時間後に落ち着きます。

3. Q 注射後の安静は必要ですか?

A 医師は、注射後30分から1時間の経過観察のために院内にて安静にすることを勧めています。異常がなければ、退院することができます。

4. Q 注射後、再診する必要がありますか?

A 起こりうる合併症を早期に発見するために、患者様に注射の1週間後に再診するように指示します。医師は、この再診日に注射後も抗生物質の点眼を継続または中止するかに指示します。さらに、患者様に治療スケジュールに従って次の注射を行う必要があるときに、定期的に受診していただく必要があります。

5. Q 1回注射すればそれで治る、それともずっと打たないといけませんか。

A 治療後1週間くらいから効果が現れます。その後は必要に応じて注射を追加します。1カ月毎に3回、硝子体注射を行い、それから必要に応じて注射を追加する場合もあります。1回、ないし3回で治療が完了することもありますが、2人に1人程度は再発し、追加でVEGF薬硝子体注射が必要になります。10回程度施行している患者さんもいらっしゃいますが、稀です。
 
6. Q 起こりうる合併症を教えてください。

A 硝子体内注射の考えられる合併症として、眼内炎、眼圧上昇や、1%程度に眼感染症、水晶体損傷、網膜裂孔、網膜剥離などが考えられます。他にも、注射後眼球内へ薬剤が入ることによって飛蚊症と言われる浮遊物が増えたように感じる症状の出現や、結膜下出血(白眼の出血)一時的に起こる場合もあります。
 また、VEGF剤自体が血管を作るのを抑制する効果があるため、非常にまれですが.3%程度に脳卒中脳梗塞心筋梗塞などなどを発症する可能性もあるといわれています(実際にこの薬剤が原因で発生したと断定できるものではありませんが、報告はあります)。
 
7. Q 注射しないでいるとどうなりますか。

A 視力が低下する可能性があります。網膜が永久的にダメージを受け失明に至る可能性もあります。
 
8. Q 眼内注射に代わ治療方法はありますか?

A 眼内注射の他にレーザー治療もありますが、網膜を最大に温存し今後のの視力、視野に被害を最小限に抑えるためには眼内注射は第一選択になります。

日本国際眼科病院での眼内注射

日本国際眼科病院での眼内注射は、長年の経験を持つ網膜硝子体疾患を専門にしている医師によって行われます。日本の基準を満たす厳格で徹底的な術前検査プロセスにより、正確な診断と治療計画を速やかに実施することができます。 当院は包括的なケアサービスを提供し、患者様をサポートします。患者様は 一人で診察や手術処置を受けることができます。