屈折異常矯正手術の術前適応検査
 

屈折異常矯正手術はメガネから解放される生活を送ることを可能にしてくれます。しかし、どの目でも手術できる訳ではありません。手術の可否を判断するために術前適応検査が不可欠です。

屈折異常矯正手術の術前適応検査の対象は各屈折異常矯正手術(Phakic, ReLEx SMILE và Lasik)に関心を持っている18歳から45歳での屈折異常で特に近視の方が対象です。

術前適応検査の注意事項
  • 適応検査の前にコンタクトレンズの装用を中止する期間は基本的に必要ありませんが、適応検査当日は可能であればレンズの装用を中止し、メガネでご来院を願いします。ハードコンタクトレンズオルソケラトロジーの方は4週間以上、乱視用ソフトコンタクトレンズの方は1週間以上装用中止してから検査を受けいただくと、より正確に検査ができます。
  • 強度近視の方に特別に眼底検査(網膜周辺部のチェック)を行ないます。この処置に薬を使って瞳孔を開かしてから検査するため検査終了後も4-6時間前後まぶしく感じたり、手元が見づらくなりますので、ご来院時の運転を控えてください。
術前適応検査の流れ

他覚測定(オートレフ)

機械測定データ:自動で眼の屈折状態を調べます。

予備測定

裸眼視力:メガネを掛けていない時の視力

利き:手や足と同様に「眼」にも利き目があります。

PD:瞳孔間距離【右眼と左眼の黒目(瞳)の距離】

輻輳カバーテスト:斜位やプリズムの必要性を確認。

使用中のメガネレンズの確認(KB値)

※使用していない調子の悪いメガネも度数やその原因などの多くの情報が参考となります。

片眼測定(片方ずつの見え【最高視力度数】を確認します。)

※乱視測定(クロスシリンダー法)乱視度数と乱視軸方向の確認をします。

※球面度数レッドグリーンテスト

「レッドグリーンテスト」という検査で「赤緑テスト」「二色テスト」とも呼ばれます。メガネの度数が過矯正か低矯正かをチェックするためのものです。

両眼視測定(両眼で見た時の視力)

バランス立体視斜位測定な両目での見え具合を確認。

完全矯正値の確定

ワース4灯法

コントラスト感度コントラスト視力

薬剤負荷屈折検査(必要に応じて)

検影法による客観的な屈折測定

『検影法』とは、患者さんの眼に光をあてて網膜を照らし、反射された光と影の動きを確認することで、屈折異常(近視、遠視、乱視など)の程度を評価します。この検査で過矯正弱矯正も評価できます。

内皮細胞検査(スペキュラー)

角膜内皮細胞は角膜の透明性に関与する細胞です。 内皮が強く障害を受けると、細胞が減少し、角膜が白く濁ったり、眼の手術が必要な時にその手術が行えなくなることがあります。

角膜形状解析検査

角膜表面の形状を測定する検査です。

角膜は水晶体と同じレンズの役割を担っており、角膜が歪むと眼の屈折異常に大きな影響がでます。

白内障やPHAKIC/ICL・LASIK手術の前後や円錐角膜、角膜疾患、角膜移植前後、オルソケラトロジー処方前などに検査を実施します。

強度近視又はPHAKIC 手術を希望される方のための検査
  • 強度近視の方には近視性網膜変性がつきものです。術前に変性の状況によってレーザー治療をあらかじめ受ける必要があります。この検査をするために瞳孔を薬で開き、医師がスリットランプで確認するか超広角走査レーザー検眼鏡(オプトス-ダイトナ-)を使って撮影します。
  • PHAKIC 手術に関心のある方にはIOLマスターや前眼部OCTを行ない、前房の深さや広さを測定します。
担当のカウンセラーが手術に関する詳し説明を行い、手術についての疑問や不安な点について答えします。

様々な検査を終えた後、担当のカウンセラーが手術に関する詳し説明を行い、手術についての疑問や不安な点について答えします。

  • 眼の構造について(近視乱視遠視とは?)
  • 近視や乱視、遠視が治る原理について
  • 手術手順
  • 手術での合併症について
  • 手術の注意事項(術前の注意事項など)